もみかえし
【CureHeal通信 第448号】2019/4/20
一般的なマッサージ(指圧、整体、オイルマッサージ)は筋肉に圧をかけてほぐすメソッドですね。
リラックスできる空間に横になり、押してもらって揉んでもらってきもちいい〜! )
至福の時間♪ です。
さてこの時、身体の中ではどんな反応が起こっているでしょうか。
コリが発生している箇所は筋肉が緊張してギュッと固くなっています。
このパンパンに張った筋肉に『(強く)押す』刺激が加わると、筋繊維の断裂が起こります。
筋肉は筋繊維の束で出来ていますが、その筋繊維の1本1本がプツプツ切れてしまうことにより圧力が抜けるので、肉がやわらかくなります。
(肉料理の下処理の筋切りを思い浮かべるとイメージしやすいかもしれません)
いったんはゆるむので、楽になった気がします。
スッキリ〜♪
…とその時は感じますが、身体の中ではその後、断裂した筋繊維を元に戻そうとする力が働くのです。
傷ついたままではいけないですから。
マッサージを受けた後にだるくなったり次の日にもみかえしが来たりするのはこの修復過程の反応なのです。
そして、筋繊維の修復が完了した時には以前よりも固い筋肉ができてしまいます。
(強い)刺激に対抗するために起こる自然な生体反応です。
ということは…
強いマッサージに通えば通うほど筋肉が固くなってしまうのです。
その結果、より強い刺激でないと効かなくなるという悪循環が始まります。
筋肉をゆるめるのが目的だったはずなのに、お金を使ってわざわざ固くしてしまっているのです。
本末転倒ですよね。
私もこのループに何十年もハマっていました。
指圧の刺激(しかも強い刺激)はとても気持ちがいいから。
私はツボを直撃してもらった時のあの『ツーン』とした刺激がたまらなく好きでした。(整膚の理論を学んで以来、押す施術は一切受けていませんが、あの刺激は今でも大好きです。)
押圧の気持ち良さを求めるのであれば、その後の副作用に目をつぶるというのもひとつの選択肢ではあります。
リラクゼーション効果はありますし、オキシトシンの分泌作用は十分見込めます。
でももし、筋肉をゆるめて根本的にコリを改善させたいのであれば、押す施術は対象から外したほうが良いでしょう。
ひとときの気持ち良さを取るのか、本当に楽になる道を選ぶのかはあなた次第。
ただ、『押す』タイプのマッサージでも、筋繊維を切らない施術を徹底しているメソッドであれば選択しても良いと思います。
『もみかえしがあるかないか』
これを指標にすると良いでしょう。
もみかえしが起こらない弱い刺激の施術を選択してください。
【CureHeal通信 第419号】アルントシュルツの法則 (2019/1/8)
弱い刺激は組織の働きを目覚めさせ
中くらいの刺激は組織の働きを高め
強い刺激は組織の働きを抑制し
非常に強い刺激は組織の働きを静止させてしまう
強い刺激に慣れている場合は物足りないかもしれませんが、『刺激が微細であればあるほど、脳は一生懸命キャッチしようとする』ので、実際は『弱いほうがゆるむ』のです。
そのことを知ったうえで選んでくださいね。
ご自分ではこれもやってみてください。
【CureHeal通信 第445号】頬をやさしくなでる (2019/4/9)
【CureHeal通信 第447号】耳たぶくるくる (2019/4/16)
http://cureheal.jp/MailLetter_201904#content_1_5
横浜 Salon CureHeal 整膚セラピスト
堀紀久美